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20話の撮影後、だと思って下さい(タイトル)

なんとかは、忘れた頃にやってくる~、と言うことで。

MF2059シリーズです。

簡単に言うと、マクロスフロンティアは実在の人物がまんま役名で出てきたりするドラマなんですよ、ってことで。
ここではアルトはランカちゃんに「早乙女君」、シェリルさんには「早乙女」と呼び捨てにされてたり。
ランカちゃんはシェリルさん好きすぎ、シェリルさんもランカちゃんをかわいがってますが。

二人ともアルトには全く興味がありません

そんな設定です。
しかも今回は、19話~21話撮影裏話という設定です。

こんなんで宜しければ、続きからどうぞ。







「ごめんね、ランカちゃん。痛かったでしょう」
シェリルはランカに自ら濡らしたオシボリを手渡した。
「いいえ。大丈夫です、シェリルさん」
ランカはにっこりと微笑み、首を振る。
「でも、冷やさないと」
シェリルが再びオシボリを差し出す。たいして力を入れた訳ではなかったが、あれから撮影が立て続けに入ってしまい、直ぐに応急処置が出来なかったのだろう。メイクでカバーしているとはいえ、可哀相に少し腫れかけている。
「大丈夫です、あ…」
ランカはふと思いついたように、
「なら、頬っぺたにおまじないして下さい。フロンティアの」
「おまじない?」
フロンティアに来て暫し経つが、未だに知らない慣習が多い。
「はい!それをやってもらったらバッチリですから!」


「そろそろ、次のシーン入ります」
「じゃあ、ランカ呼んでくる」
ADに呼ばれ、アルトは立ち上がった。
「おー」
もう出番の終わったミハエルがベッドの上でだらりと片手を上げた。ここは簡易救護テント。演技とはいえ、実際肋骨を折ってしまいミハエルは他にも怪我をしたため、このまま死亡した、ということにされ、これで出番は終了となった。
出番待ちの間、アルトは彼を見舞っていた。これから、21話の撮影に入る。
「…ランカの旅立ちのシーンか」
アルトはひとりごちる。物語は佳境に入り、主人公たる"アルト"と、自分としての"早乙女有人"との境界は曖昧になりつつあった。
(でもこれが終われば)
22話で、シェリルとのあのシーンが待っている。
アルトの胸は高鳴った。控え室にはランカの他にシェリルが居るはずだ。

控え室のドアをノックし、返事を待たずに、アルトは扉を開けると、
「ランカ。…って、お前ら」
「あ、早乙女君」
うへら、とにやけた笑みを浮かべたランカ。そして、
「…これで良いの?ランカちゃん」
シェリルはランカから離れて問い掛けた。
「はい、これでもう大丈夫です!ありがとうございました」
ぺこり、と頭を下げたランカは未だに顔がにやけたままだったが、
「あ、早乙女君呼びに来てくれたんだ」
「いってらっしゃい、ランカちゃん」
「はい!…これで暫くシェリルさんと一緒に出来ないと思うと…」
寂しいです、とランカは俯いた。
「そうね。次は最終話らしいし」
脚本はまだ完成してないようだが、大筋は聞かされていた。
「では、頑張ってね」
シェリルは微笑み、ランカの顔を上向かせた。すると、
「きゃっ」
ランカは素早くシェリルの頬にキスしていたのだ。
「さっきのお礼です。では行ってきます!」
「…行ってらっしゃい。また後でね」
キスされた頬を軽く手で振れ、シェリルも少し頬を染めて微笑んだ。
そして、
「何ぼやってしてるのよ、あんたも出番でしょう」
アルトを認めると、打って変わって厳しい口調になる。
「…ああ、なんでお前ら、さっきの」
「さっきの?」
「なんで、ランカに…キス、なんか」
「ああ」
シェリルは手を打った。
「おまじないなんでしょ?フロンティアの」
「へ?」
「階段のシーンで、ランカちゃんの頬っぺた、ぶっちゃったでしょう?そしたら少し腫れちゃって」
「……」
「それで冷やしたオシボリ渡そうとしたら、フロンティアの"怪我を早く治すおまじない"して欲しいって」
「……」
「怪我したとこに、キスすれば痛いのなくなるし、怪我も早く治るんでしょ?」
「……ああ、まあ」
「ほら、ランカちゃん待たせてどうするの」
「…行ってきます」
何といったら良いのだろうか、この敗北感は。アルトは項垂れたまま、ガックリと控え室を出ていった。


そして、
「さよなら。…だいすけでした…!」
「行くなランカ!」
叫ぶアルト。
「ランカァァ…!」
「はい、カットォ!」
21話の収録は無事に終わった。
「良かったよ、アルト君!特に最後、ランカちゃんの名前を叫ぶとこ!」
興奮気味に叫ぶ監督に背中を叩かれる。
「凄く気持ち入ってたもんな」
クランもそう言って笑う。
「お前、本気でランカに惚れてたのかー?」
オズマが笑えば、
「まさかなぁ」
誰かが言い、皆笑いあった。
「ランカちゃんも良かったよ!」
「すみません、ちょっとどもちゃって」
ランカも笑った。
「でもこれで、ランカは大きく成長して新たな旅立ちに出るんですよ?なんだかスッキリしちゃって 」
「だよなあ!」


盛り上がりを見せる一行とは別に、アルトの胸中は複雑だ。
…あの時の叫びは、思わずランカとシェリルのキスを思い出して、ランカへの怒りが爆発したようなものだったのだ。
一人アルトは、22話でのリベンジを、自らに固く誓った。




(気が向けば)続きます

テーマ : マクロスF
ジャンル : アニメ・コミック

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Rook

Author:Rook
ようこそおいでくださいました。
こちらはマクロスフロンティア感想・および原作とは全く関係のない妄想小話の吐き出し部屋です。
最初に来られた方は『はじめに』を一読下さい。
銀河の妖精至上主義
一応映画が公開されるまでの期間限定ですが、もしかしたら延長もあるかもしれません(笑)
→とりあえず完結編公開まで。

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