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SAKURA【前編】

時季外れの桜ネタ。

アルシェリお馬鹿小話です。前編のみ糖度200%、後編はまあ、いつもの通りです(笑)
それでも宜しければどうぞ。

※リンク修正しました

SAKURA
【前編】

女性用の基礎化粧品には詳しい、というか、詳しくなってしまった。
舞台に上がる度に厚塗りの白粉だの眉墨だの紅だので、化粧を落としたあとの手入れも欠かさなかった。
そうしないと肌が荒れて、化粧ノリが悪くなるからだ。だから基礎化粧品は周りから勧められるばかりでなく自分でも肌に合うモノを探し、そして化粧する必要性がなくなった今でも肌の手入れは欠かさない。
一時期さぼっていたら、あっという間に荒れたのだ。
ニキビ等は仕方ないが乾燥でボロボロになり、焼けた跡がムラになったり。
「…あんたが良ければ別に良いんだけど。ほっぺが頬に当たるとごつごつするのよね。ちょっと痛いわ」
恋人にそう言われた時は、ショックだった。
「これ使ってみる?」
彼女が勧めてくれたものは、確かに効果はあるものの香りがキツいから遠慮した。それで、もう一度自分でも調べ、再び使ってみることにしたのだ。
それも、ちゃんと季節に応じて替えている。乾燥しやすい時期は保湿効果の高いものを、湿度が高い時期は軽いもの、特に惑星上に暮らすようになってからは紫外線対策も。
そのうち、恋人は自分にアドバイスを求めてくるようになった。

しかし彼女の好みと自分の好みは若干違う。
自分は香りの少ないシンプルなものがいいが、彼女が好むのは薔薇の香り、それも天然素材のものだ。
原液ではきついくらいの香りでも、彼女の肌に馴染むと、その本来の体香と相俟って、何とも言えない香りになる。

だが、自分の場合は別だ。だから彼女の部屋に自分のボディソープを持ち込もうとしたのだが、禁止されたのには参った。
「だって。せっかく二人で時間を過ごすんだもの。香りもお揃いだと、嬉しいじゃない?」
そう言われるのはなんだか嬉しかったが、
「お、朝帰りか-?」
悪友には一発でばれるので、やはり遠慮したい。
だから、何とか自分の石けんとシャンプーを持ち込みたいと頼んだのだが、
「あたしの香に染めてあげるわ。からかわれてもいいじゃない♪」
逆に楽しそうに言われた。

こんなくだらないことで喧嘩をするのもどうかと思う。それに、彼女が自分の家(実家)で過ごす時、彼女もこちらの石けんやシャンプーを使うし、身に着けるモノは和服で、家の者が香を焚くので、その時ばかりは、彼女は自分の香に染まっている…。
(やべ)
思い出したら、身体に熱が籠もる。
いかんいかん、と首を振り、軽く呼吸を整えると、目的の店に向かった。
今日は彼女に頼まれて”お使い”なのだ。

「いらっしゃいませ。贈り物ですか?」
早速店員が声を掛けてきて、途惑った。
「はい。あ、ええと…」
ボディーソープとシャンプー、それにトリートメントとアロマウォーター。
実はその原料は元々クランの大学で開発されたもので作られた化粧品。彼女が言えば、喜んで贈られただろう。彼女自身CMもしているし、商品開発に研究費を提供した。だけど、
「あら、ちゃんとお金出して買わなきゃだめよ」
と。
それで普段は通販で購入しているが、今回通販サイトでは品切れてしまったらしい。

彼女自身が買おうとするとばれるので、今日彼女の部屋に行く前、買ってくるよう頼まれたのだ。
それらを店員に指定すると、
「プレゼントなら、ギフト用の箱にお包みしますね」
「あ、いえ」
無駄な包装はいらないと断ろうとしたが、そそくさと店員は奥の方へ行ってしまった。そして待っている間、
「贈り物なら、これなんていかがでしょう?今年初めてのお品で、この時期限定商品なんですよ」
と、別の店員が香水のボトルを見せた。
「いえ。結構です」
「お試しだけでも」
そう言って、勝手に自分の左手の甲を取ると、店員はしゅっと一吹き、吹きかけてきた。
ふわっ。
ほのかに甘い香りが広がる。
それは、どこか懐かしい感じがした。
「”サクラ”というんです。先日、クローン栽培されたものから作られたんですよ」
「…”桜”って、あの花の?」
「いえ。これは、桜の一種ですが、サクランボの果実で取れたキャリアオイルがベースなんです。スミノミザクラ、と言います」
「…そうですか」
だが、ふわりと匂う、その香は桜の花を確かに連想させて。
「では、これもいただけますか」
「はい、有り難うございます!」
商売上手な店員だ、と思いながらも不快な感じはしなかった。
だが、清算後。
全部で軽く一月以上分の食費だと思わず考えてしまい、そんな自分の考えにまた、赤面した。





後編】へ続きます

テーマ : マクロスF
ジャンル : アニメ・コミック

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Author:Rook
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一応映画が公開されるまでの期間限定ですが、もしかしたら延長もあるかもしれません(笑)
→とりあえず完結編公開まで。

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