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25話直後妄想小話。《前編》

25話直後話。

ランシェリはがちなんですよ、っと。(をい)
そんな妄想で書いてみました。

相変わらずのお笑いです。

寛大なお心をお持ちの方のみ、お読み下さい。
色々とキャラが崩れていますが、アルトさんが本当に気の毒だと思います(笑)
わーいv
とくんとくんとくん。とくん、とくん、とくん。
シェリルさんの心臓の音が聞こえる。
その音に包まれるように感じるのは、とても良い香り。まるでその肌も髪も、花から生まれたようなとても優しくて香しい。
そして何よりも。
心臓の音を伝えてくる、柔らかくて温かい胸。
お母さんを思い出したけど、それともまた違う温もりに、幸せになる。

でもそれはほんの少しの時間だった。
ふと、シェリルさんがあたしの顔を仰向かせ、涙を指で優しくぬぐってくれる。お互い、視線があったのは一瞬。上空で大きな音がしたので、あたしもシェリルさんも揃って空を眺めた。墜落していく飛行機。そこからEXギアで脱出して、そのまま大空に舞うアルト君の姿が見えた。
アルト君は、気持ちよさそうにそのまま翼を広げ、上空を飛んでいく。
まるで漸くお気に入りのおもちゃを手に入れて、思う存分遊んでいる子供みたい。

「馬鹿が飛んでくわ…」
眩しそうに、アルト君を見つめるシェリルさんの視線は優しくて、その横顔を観ていると、あたしの胸が詰まって、何も言えなくなる。でも。
「あの、シェリルさん!」
思い切って、言っちゃうんだ。
「わたし、負けません!歌も!恋も!」
そう言うとシェリルさんは、
「受けて立つわ」
と、にっこり。おまけに「キラッ☆」のポーズ付きで!
そう、ここから始まるんだね!

地上に舞い降りるアルト君の元へ、あたしもシェリルさんも、駆けていく。

      ****************

「アルト君!」「アルト!」
「…シェリル、ランカ」
駆け寄る二人に迎えられ、アルトは地上へ降り立った。その足下には、名は知らぬが一面の花。
ここは天上の世界か。
出迎えるのは彼を導いた、女神にも等しい、愛おしい二人の少女。

「…良かった…良かったよう、アルト君」
涙を浮かべ、呟くのはランカ。
「アルト、お帰りなさい」
静かに微笑むのはシェリル。
「…ありがとう」
二人に向かってアルトは両手を伸ばした。だが、シェリルはそれに手を伸ばすことはなく、
「ランカちゃん、アルト。私は先に行ってるわね。エルモ達が待っているし」
「シェリル?」
「シェリルさん?」
アルトとランカが同時に疑問の声を上げた。シェリルはランカに向かって微笑む。
「久しぶり、でしょう?二人でゆっくり話してから来ればいいわ。これから忙しくなるんだから」
そう言ってシェリルはアルト達が止める間もなく駆けだしていく。その足取りは軽やかで、先ほどまで死病に冒されていたとは思えない。
「シェリルさん…」
「シェリル…」
二人の呟きが重なり、アルトとランカは一瞬顔を見合わせ、そして声を合わせて笑った。暫く一頻(ひとしき)り笑ってから、再び顔を見合わせる。そして、
「ありがとう、ランカ」
アルトは微笑み、ランカに語りかけた。それを受けたランカは一瞬驚きに目を見開いたが、彼女も笑みを返した。
「ランカ」
アルトが呼び掛ける声は、いつになく力強い、とランカは感じた。ちょっと前までは自分と変わらない少年だったのが、いつの間にこんな大人びた表情を見せるようになったのだろう。
「シェリルを助けてくれて、ありがとう…」
「アルト君…」
あの、フォールド空間と覚しき場所で交わした、シェリルとランカ、アルトの会話。その時のことを言っているのだろう。あの時まで知らなかったが、シェリルが脳内をV型感染症に冒され、その命はもう消え去る寸前だったところを原因菌であるフォールド細菌が、ランカの願いに応えて腸内に移動することにより、シェリルは助かったのだ。
ううん、とランカは首を振る。それに構わず、アルトは視線を遠ざかるシェリルに向けて、語り出した。
「…シェリルはもう、あの時は…V型感染症の末期で、助からないって言われていたんだ」
「……」
「だから俺、シェリルに言ったよ。『もう歌わなくてもいい』、『無理して笑わなくっていい』ってな。でもあいつは…」
それはついこの先日のことなのに、もう遠い昔のようだ。あの空間の中で、3人の意識が繋がり、こうして口に出さなくてもランカも既に知っていると思うけれど、それでもアルトは自分の気持ちをランカに伝えるため、あえて言葉を続けた。視線の先では、シェリルがエルモやクランと抱き合って喜び合っていた。
「あいつは…自分の生きた証のため、とは言っていたけど、俺たちの為に、最後まで歌うと言ってくれたよ。利用されている、って分かっていてもな」
短い間とはいえ、あの日々のことは今思いだしても恐ろしい、と感じる。
表面上は彼女と過ごす、穏やかな満ち足りた日々。だがその実態は、日ごとに迫る戦いへ、そして否応なく死へと駆り出されていく恐怖と、日に日に軽くなっていく彼女の肉体の感触。喪失への恐怖。
縋り付いていたのは彼女ではなく、自分の方だったのだ。
「うん…知ってるよ、アルト君」
ランカはそう言って寂しげな笑みを浮かべ、アルトを見上げてきた。そのまま暫し無言で、二人微笑み合う。
「…だから、ありがとうランカ。シェリルを助けてくれて」
もう一度、アルトはそう言って微笑んだ。それから言葉を続けようとしたが、
「アルト君」
ランカは遮った。
「あたしこそ、助けてくれてありがとう。ううん、あたしだけじゃなくて、ブレラお兄ちゃんも助けてくれたよね」
「ランカ…」
「本当に本当に、ありがとう。でもね、」
「ランカ」
まだ彼女は言葉を連ねようとするが、アルトが遮る。
「ランカ、俺…」
その双眸に、決意を込めてアルトは告げた。
「俺は、あいつが、シェリルが好きなんだ…」


     ****************


「エルモ!クラン!」
シェリルが走り寄ってくる。クランもネネの手から飛び降りて、彼女に駆け寄り抱擁を交わした。
「シェリル!心配したぞ、ばか…!」
「良かった、良かったですよ、シェリルさん…!」
「エルモ、ありがとう。もう大丈夫よ、これからでも歌えるわ」
エルモは彼女の病気を知らなかったのだろうが、何かを勘づいてはいたのだろう。サングラスを外し、涙を拭いながら「良かった、良かった…」と繰り返す。
「本当にもう、大丈夫なのか?」
それでも心配そうに聞くクラン。
「ええ。もう大丈夫よ。ランカちゃんが治してくれたから」
そう告げるシェリルに、
「だが、一応検査は受けた方が良いだろうな」
カナリアがそう言いながら歩み寄ってきた。
「カナリア大尉」
「病気は治ったとしても、体力は落ちているんだ、無理はしない方が良い」
そう言ってカナリアは、まるで母のような笑みを見せる。
「ありがとう」
「あれ、そういえばランカサンは?」
エルモの問いに、シェリルは振り返って告げる。
「ランカちゃんなら、アルトと一緒よ。久しぶりなんだもの、ゆっくりお話しさせてあげたいの」
「シェリル…」
一瞬見せたシェリルの笑みは寂しげではあったが、何処か爽やかで、クランはそれ以上何も言えなくなる。そして周りにいたSMSのメンバーらと、彼女は再会を喜び合った。
そんなクランへ、
「あの、お姉様」
遙か頭上からネネが話しかけた。
「どうした」
「あの…」
困ったように、ただネネはクランへ手を差し出す。その掌にクランは再び乗った。ネネがその耳元で、内緒話がしたいのだろうと思ったからだ。ネネの視線の先に、クランも視線を向ける。ここだと風に乗って、アルトとランカの会話を聞くことが出来た。
だが。
「…なんなんだ、あいつら…?」
漏れ聞こえる内容に、クランは唖然とした。


      ****************


《後編》に続きます…

テーマ : マクロスF
ジャンル : アニメ・コミック

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Rook

Author:Rook
ようこそおいでくださいました。
こちらはマクロスフロンティア感想・および原作とは全く関係のない妄想小話の吐き出し部屋です。
最初に来られた方は『はじめに』を一読下さい。
銀河の妖精至上主義
一応映画が公開されるまでの期間限定ですが、もしかしたら延長もあるかもしれません(笑)
→とりあえず完結編公開まで。

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