スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

黒田さん妄想SS

長い上に蛇足です。 麻衣ちんがもてもてなんですよ、て話。
黒田さんSSS 「ちわー」 滝川がいつもの如く、ドアを開けると応接ソファには先客が居た。 一瞬客か、と思ったが麻衣の友人らしい。 本日、大学の入学式だった麻衣はスーツ姿だった。友人らしきその女性も似たような姿だ。 二人並んでソファに座り、楽しげに笑っている。一人掛けのソファに此処の主が腰を降ろし読書中だが、二人をいっこうに咎めようともしない。 珍しいな、と思いながらその向かいに腰を降ろそうとすると、 「あ、ぼーさん、いらっしゃい」 嬉しそうに麻衣が笑う。麻衣と話していた少女は滝川に向かって軽く頭を下げた。 ナルはちらりとこちらを一瞥したのみだが、『ここは喫茶店ではないと何度言ったらわかるのですか』とか『相変わらずお暇なようで羨ましいですよ』と言った厭味も皮肉も一切なく、珍しい。 麻衣はすぐ立ち上がり、 「今アイスコーヒーいれるね。ナルも黒田さんもお代わりいる?」 ナルは黙って頷き、『クロダ』と呼ばれた少女ははにかみながら、 「有難う。お願いするわね」 と応えた。 ??『クロダ』?どっかで聞いたよーな…。 内心で滝川は首を傾げた。 「うん。じゃあ今度はアールグレイにしてみるね」 麻衣はそう嬉しそうに言って給湯室に向かった。 麻衣の向かい、少女の斜め向かいに腰掛けると、少女は柔らかく微笑んだ。 長く艶やかな黒髪を降ろし、サイドの髪は後ろでバレッタで留めている。 なかなか清楚な印象で、どこか良家のお嬢さん、と言う感じを受ける。 麻衣の高校の友人は何人か会っているが、この女性は初めて見る、と思う。 ??元依頼人か? 考え込んでいると、 「滝川さん、ですよね。以前、お世話になりました黒田です。今更で恐縮ですが、その節は有難うございました」 深々とお辞儀をされ、ただ面食らうばかりだった。 「……失礼。何処かでお会いしましたか?」 尋ねると、くすりと笑みを零した。 --?? 名前は聞いた事があるような気はするが、思い出せない。 ナルの方は相変わらず無反応だ。 「ぼーさんてば薄情だなー、ナルもリンさんもちゃんと覚えてたのに。ごめんね黒田さん、ぼーさんてばマヌケで」 と、麻衣がお茶を配りながら笑った。 「良いのよ谷山さん。仕方ないわ。寧ろ忘れていてくれた方が嬉しい」 そのやりとりに漸く、 「…麻衣の高校の霊感少女か…?」 「ええ。今となってはお恥ずかしいですね。?本当に皆さんにはお世話になりました」 心底申し訳ないように頭を下げて、滝川は慌てた。 「いや、こっちこそ悪いな。元気そうで良かった」 「有難うございます」 安心したように言ってからお茶を飲み、そして。 「恵子達から聞いていたけど、本当に谷山さんのお茶は美味しい」 「有難うー」 そのやりとりからは、以前の影は全く伺えなかった。 あの、麻衣と皆が出会ったきっかけになった調査。 ナルや麻衣の計らいで一躍有名になった彼女だが、『旧校舎の霊が消えたと同時に私の霊能力もなくなったの』と、あれ以来オカルトな話を全くせず、麻衣を通して友人も沢山でき、そして今日。 「びっくりしたよー、入学式で会えたんだもん。しかも学部学科一緒なんだよ」 「私も知らなかったわ。3年の時はクラス違ったし、谷山さん忙しくてなかなか話せなかったもの。本当に凄い偶然ね」 「ごめんね、でも嬉しいな」 「私もよ」 微笑み合う様子が愛らしい。 「それで、ぼーさん達に出来たらお詫びと御礼が言いたいって言うから、連れて来ちゃった。今日皆集まるしね?」 麻衣と真砂子は二人とも学校は違うが大学の入学式で、皆の都合もたまたま合ったからお祝いをしようと企画したのだ。 「私は皆さんに会えたらすぐお暇するわ」 彼女は家族で祝うという。 数分後、綾子と真砂子が来て、二人とも驚いていたが直ぐに黒田が分かったらしい。 「あの時は本当にご迷惑をかけてすみませんでした」 綾子に特に深く謝った様子であったが、綾子はさばさばしたもので、まず気にしないように言い、 「元気そうで良かったわ」 と、笑顔で応じた。 そして、ひとしきり談笑した後、 「では、そろそろお暇しますね」 と、黒田は立ち上がった。 「え、黒田さんもう帰っちゃうの?」 「ええ。残念だけど、明日、学校でね」 「うん」 彼女は大人びた笑みを浮かべ、そしてちらり、とナルに一瞬視線を向けた。 それに気付いたのは、本人のみだった。 「谷山さん」 「ん?なあに」 「お願い、あるんだけど。良い?」 「え、何々ー?」 麻衣は嬉しそうに訊く。すると、黒田ははみかみながら、 「ええ。あの…私も恵子達みたいに、谷山さんのこと、『麻衣さん』って…呼んでも良いかな?」 と、尋ねた。 「もっちろん!!」 麻衣はますます嬉しそうに笑った。 「私も、黒田さんのこと『直子さん』って呼んでも良い?」 「ええ。もちろん。でも出来れば、呼び捨てにしてくれる?」 「あ!なら私も、『麻衣』って呼び捨てにしてね!!」 「ええ、本当に嬉しい」 「ねー!!」 きゃー、と、二人ではしゃぐ様子を、その場に居合わせた物はほほ笑ましく思って…いたのだが。 一角から吹き荒れるブリザードに、揃って硬直した…。 ジョンと安原は遅れるので直接会場になっているレストランに向かうと言うことで、『ブラウン神父様にもよろしくお伝えください』と、何度もお辞儀をしながら帰っていった。 麻衣と真砂子の入学祝いパーティは盛り上がり、宴たけなわに解散した。 お酒があまり飲めない麻衣と真砂子を家に帰し、(ちなみに麻衣はナルが持ち帰った)リン、ジョン、綾子と安原は馴染みの居酒屋で二次会をした。 話題が今日訪問した黒田女史に触れると、 「へえ。黒田さんは谷山さんと一緒の大学ですか。それは所長も心強いですね」 「…は?お前、知ってたのか、少年」 安原は黒田と全く面識がないはずだが…。 滝川と同様、ジョンも綾子も驚いているが、リンは知っていたようだ。 「谷山さんご学友から彼女の噂はかねがね」 安原は意味深な笑みを見せる。 「それはいいけど、それがどうしてナルが心強いって事になるの……?」 綾子が問い掛ける。 すると、越後屋の笑みはますますふかみをました。 「黒田女史は、『元霊感少女』てゆー肩書の他にですね、他校でも有名なあだ名…というより肩書をお持ちなんですよ」 「……」 なんなんだろう、とジョンも綾子も滝川も注目した。 すると、 「『谷山麻衣親衛隊総隊長』、て言うんですよ」 と安原が告げる。 「はい?」 素っ頓狂な声を出したのは滝川だ。 「ああ…」 綾子とジョンは何故か納得している。 安原は喜々として説明した。 「最近は学校まで所長がお迎えに行ってたから、滝川さんはご存知ないかもですねー」 元々麻衣は男女問わず人気があったが、高校2年の終わりからますますそれがヒートアップし、登校中は友人達ががっちりガードしていたが、それはいつしか親衛隊の様相をていしてしまったらしい。 何せ、麻衣を狙うのは近隣の他校男子や芸能関係スカウト等の連中もいるのだから。 麻衣の親友は別格として、いつしか校内で親衛隊を取り纏めるのが黒田になったそうだ。 他校では『霊感少女』と有名になっている彼女は、『怒らせれば祟られる』と、信じられているのだ。 その噂を鵜呑みにしているのか、彼等は泣く泣く引き下がっているらしい。 校内の男子生徒(一部若い教師含む)にはナルが睨みをきかせている、との事で。 実は近隣の学校でかなり有名になっていたのだ。知らぬは台風の目になっている彼女自身だけ。 リンは安原の説明に補足する。 「…ナルが谷山さんを迎えに行くとき、校門まで行きますが…なんと言ったら良いのか、凄いです」 麻衣がクラスを出て校門に着くまでの間、つまり校庭を横切る僅かな時間、麻衣の友人達ががっちりと脇を固め、無事校門にたどり着くと、 「渋谷さん、麻衣をよろしくお願いします」 と口々に言うのだった。 彼女達は麻衣が車に乗り込むと、安堵の表情を浮かべるが、 「リンさんも麻衣を宜しく頼みます」 と、わざわざ運転席まで言いに来る始末。 その眼光には「怪我をさせたらただじゃおきませんからね」と雄弁に語るものがあり、リンの方でも内心脅えるものがあった。 「…まあ、谷山さんの大学生活もこれで安心ですね」 「そうよねぇ」 いずれにしても、大学への送り迎えはナルがする事になるのかも知れないが。 麻衣を守る、黒田達の存在があればナルも安心するだろう。 しみじみとしていると、 「でも、今日の彼女、なんだか…『宣戦布告』しに来たって、感じがするわね」 「ナルの前で、麻衣のこと呼び捨てにしたもんなー」 「あんときのナル、正直怖かったわよ」 「だな」 滝川と松崎は笑いながら頷きあっているが。 「いずれにせよ、麻衣さん人気者どすなぁ」 のんきなジョンの声とは裏腹に、リンと安原は今後の事を思い、揃って深いため息を吐いた。 2006/10/18

■ Comment

非公開コメント

プロフィール

Rook

Author:Rook
ようこそおいでくださいました。
こちらはマクロスフロンティア感想・および原作とは全く関係のない妄想小話の吐き出し部屋です。
最初に来られた方は『はじめに』を一読下さい。
銀河の妖精至上主義
一応映画が公開されるまでの期間限定ですが、もしかしたら延長もあるかもしれません(笑)
→とりあえず完結編公開まで。

Twitter
 
LOVE《リンク》
自分のブックマーク替わりです。皆さん素敵~!
カテゴリ
最新コメント
最新記事
マクロスF~名言集~
ランダムでマクロスFの名言が表示されます。


Spcial Thanks マクロスF
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。