スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

お誕生日おめでとうその1

何度目か忘れるくらいの再掲載。 ネタバレな彼へのバースデイプレゼントその1。 原作既読の方のみお読み下さい。
???????はじめは、しろいやみだ、と思った。 だけど。 感じるのは、ぬくもり。 紛れも無い、暖かさ。 そして、穏やかに吹き抜ける、風。 ああ。音楽が聞こえる。 子守唄のような、優しい音楽が。 眩しさに目を瞬くと、視界いっぱいに広がるのは花畑。 名も知らぬ、白い花が咲き乱れ、花びらが散り急ぎ、世界を白く染め上げている。 ?????わぁぁぁ。 楽しげに、子供達が駆けて行く。 その表情には先ほどまでの、苦痛は微塵も無い。 ただ、穏やかに、幸せに満ちて。 数十人の子供達は時折転げ、じゃれあいながら、楽しげに走り回っている。 そして、一人、また一人とその花の向こうに駆けて行く。 一人が去り際、振り返って手を振った。 「お姉ちゃん、ばいばい!」 「??ばいばい」 何処からか声が響いて、そこへ視線を向けると。 光のように白い衣服を纏った少女が立っていた。 いや。 もう、彼女は『少女』ではない。 一人の、女性。年齢も、そして、その内に重ねられた物も。柔らかに、いつも笑みを浮かべていた表情はいっそう深く、鮮やかだ。 娘、ではなく慈母のように。 白い服、と思っていたのは彼女自身から溢れ出た光そのもの。 おそらく、この『場』を生み出したのは彼女自身。 白い花が咲き乱れるこの世界は、彼女の内なる世界自身。 あんなに大勢いた筈の子供達はみな、彼女の光に導かれて去って行った。安らいで、新しい世界へと旅立って行ったのだ。 そして、今、僕もまたここにいるという事は。 「ジーン?」 こちらが声をかけるよりも早く、彼女が僕に気付いた。 「やぁ。久しぶりだね、麻衣」 そう言うと、 「久しぶり…」 麻衣の方も微笑ってくれた。 「麻衣。頑張ったね」 彼女の正面に立った。もう身長は殆ど変わりない。目線の高さも、彼女の方が僅かに低いけれど。 「ジーンのお陰だよ。ありがとう」 言って、麻衣は目を伏せる。 彼女ももう、気付いている。 僕が。ここにいる事の意味を。 漸く、待ち望んでいたこの時が来たのだ。 言いたい事は、一杯あった。 伝えたい事も、ただ、他愛ないおしゃべりでも。 だけど。 言えなかった。 だから。 「???ありがとう、麻衣。…幸せに」 そう、笑顔で告げた。 「ジーン。…ありがとう…」 彼女は一生懸命、涙をこらえて笑おうとしていた。 なんだか、その表情がおかしくて、思わず、吹き出してしまった。 「ジーンっ!」 「ご、ごめ、ごめん…うぷぷぷ」 怒った顔も、やっぱり。 「うわ。もーなんで笑うかなっ!?」 「ごめん。麻衣が、可愛かったから」 それは、本心だったのだけれど。 光の中で、初めて見る彼女は今まで見たよりも、ずっと可愛い。 一瞬、麻衣は固まってから。 「もーっ。そういうとこ、ほんと双子だよねっ。意地悪っっ」 再び盛大に怒り出した。 「あ、ナルもそう言うのかな?」 「うんわ。んなこたぁ言わないけどさ、そういうからかい方はほんと一緒だよーっ」 「そう。でもね、麻衣。可愛いだけじゃなく、綺麗になったね」 「ジーーーーーッン!!」 やっぱり、かわいい。 くすくすと笑っていると、麻衣もつられて笑ってくれた。 「良かった」 「ジーン?」 麻衣の表情が固くなる。 「麻衣。笑って」 「……」 再び俯いた彼女を、宥めるように言葉を重ねる。 「また、会おうね」 「……」 「いつになるか、解らないけど。僕らは、ナルも、リンもまどかも。ルエラ、マーティン…。それから、僕があった事ない君たちの仲間にも、いつかまた、会えるよ」 「……」 「だから。笑顔を見せて」 おそるおそる、麻衣は顔を上げた。それから、目を瞬く。 綺麗な雫がこぼれて、落ちる。 「ジーン…」 「だからね。約束」 そう告げれば、麻衣は漸く笑みながら、頷いた。そして、小指を差し出す。 その手を取って、引き寄せた。 柔らかい躯を一瞬強く抱きしめ、素早く額に口付けた。 「え?」 「ナルには、内緒っ」 そう言って、僕もその向こうへ駆け出す。 瞬間、遥か遠くに麻衣の姿があった。 もう、戻れない。 戻りたいとも、思わない。 「麻衣。幸せに」 その声が届いたか、解らないけど。暖かな光の中へ、僕は一歩踏み出した……。 言いたい事は、いっぱいあった。 伝えたい事、知って欲しかった事も。 だけど。 言わなくて、良かった。 だって。 いつかまた。 会えるから??????????????。 さよならは、言わない。

■ Comment

非公開コメント

プロフィール

Rook

Author:Rook
ようこそおいでくださいました。
こちらはマクロスフロンティア感想・および原作とは全く関係のない妄想小話の吐き出し部屋です。
最初に来られた方は『はじめに』を一読下さい。
銀河の妖精至上主義
一応映画が公開されるまでの期間限定ですが、もしかしたら延長もあるかもしれません(笑)
→とりあえず完結編公開まで。

Twitter
 
LOVE《リンク》
自分のブックマーク替わりです。皆さん素敵~!
カテゴリ
最新コメント
最新記事
マクロスF~名言集~
ランダムでマクロスFの名言が表示されます。


Spcial Thanks マクロスF
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。