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4月1日なので

4月ばかなお話です。 ややネタバレ風味なので続きからどうぞ。 …ネタかぶりかも;
「…所長」 おこもりから出てきたナルに、麻衣はお茶を出しながら声を掛けた。 彼女が彼を「所長」と呼ぶのは依頼人の前か、嫌みを言うとき若しくは極々希に真剣に相談がある時だ。 どこか固い態度に、ナルは希少なパターンだろうとあたりをつけ、彼女へ隣りに座るようすすめた。 「…なんだ」 ぶっきらぼうながらも話を聞く体勢を取った事に安堵したようで、 「…あのね」 俯きがちに言葉を発した。 「私、来週から大学生なんだよね。まさか大学まで進学出来ると思わなかったから、所長には本当に感謝してます。…有難うございました」 「別に感謝されることではない。学費援助は猫の手とはいえ調査員に対して当然だし、推薦したのは僕だが最終決定は本部のお偉方だ。大学合格を勝ち取ったのはお前自身の努力と安原さんたちのお陰だろう」 一応の褒め言葉に驚いたようで、麻衣は顔をあげた。 「…有難う」 泣きそうになるのを堪えながら微笑む。そして、 「でね。SPRにも本当に感謝してるし、当然これからも今まで以上に頑張るけど、それでね。」 覚悟を決めたように、 「献体同意書、書いてもいいよ」 きっぱりと告げた。 「……」 以前ナルから持ちかけた時は拒否されたのだが。 「だから、ナル」 触れるか触れないかの距離で。 「あたしも長生きするけど、ナルはもっともっと長生きしてね」 「……分かった」 暫しの沈黙の後、ナルは立ち上がった。 一度所長室に入り、すぐ戻って来る。 「それなら、これに署名してくれないか」 当然ながら英語で綴られた書面を渡され、麻衣はその文面をじっと見つめる。 ナルは紅茶を飲みながら、 「大学が一段落したら、イギリスに行くか」 「……」 「SPRにもだが、ルエラやマーティンに会わせたい」 「……ナル、これって」 麻衣は漸く顔を上げた。 「これ、献体同意書じゃないよね?マリッヂ何とかって見えるんだけどっ」 「ああ」 「ええと、これって」 「婚姻に関する契約書」 それだけではなく、他にも書類やら何やらで煩雑な手続きは必要だ。 「っ!?」 麻衣は立ち上がり、叫んだ。 「わー、信じられない!」 そして何故かその場で笑い転げ。 「うわ、わ、まさかナルがっ…!」 笑いを必死に堪えているようで声が続かない。 「…麻衣」 「や、ま、まさかねぇ。ナルも流石英国人って…あははははは!」 「……」 「あたしも頑張ったのに、ナルに負けるなんてっ」 やー、あははおかしー、などと笑いながらナルは背中を叩かれ目を白黒させた。 「…麻衣」 「ナルもエイプリルフールにそんな嘘っぱち言うなんて!欧米だと本当にエイプリルフールって凄いんだねぇぇぇ」 「………」 …ナルは興味もなかったので失念していたが、今日は4月1日だ。 確かに欧米ではメディアでもとんでもない情報を流す場合もあるのだが。 「たはは、あー、笑い過ぎてお腹いたーい」 麻衣はまだ横隔膜が痙攣しているらしい。 何とか立ち上がり、 「お茶、お代わり淹れるね」 と、給湯室へ行ってしまう。 「……」 残されたナルは、重い吐息と共にソファに沈みこんだ。 その後、麻衣の口から事の顛末を聞かされた面々は、揃っておこもり先の所長室へ憐憫の眼差しを向けたという。 ……おしまい。 うちの麻衣ちんはかなり鬼畜かも…

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