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アルトさんはぴば(?)

アルトさんお誕生日おめでとう小ネタです。

時系列的に、ランカちゃんハピバ話と同じ系列かも知れません。
でも実態は、

アルトさんお誕生日なのにお祝いにならなくてごめんね

です(笑)

それでも宜しければ、続きからどうぞ。







……シェリルとランカ(+ルカ、ブレラ、ナナセ)が『銀河半周ツアー』に旅立って一ヶ月。フロンティアの学校は夏期休暇に入っているということもあり、アルトはSMSの任務で、ある船団に居た。
SMSの任務は本来、船団や他惑星の間での運輸業に関わる輸送船等の護衛業務で、現在その本分を全うすべく活動を再開している。
シェリルやランカがいた頃は、彼女たちが惑星探査に駆り出されるため、アルト達はその護衛をしていたのだが、今は遠い遠い船団に行ってしまい、リアルタイムでの通信もままならない状態だ。
「仕方ない、さ」
アルトは独りごちる。
多くの船団を巡り、フォールドを繰り返すため体内時計はめちゃくちゃだが、時計が就寝時刻だと教えていた。こうなったら、眠るしかない。明日も明後日も任務はあり、彼女たちのツアーに参加できる予定は全くない。
会えない時間は永遠にも感じられるが、お互いの絆を信じ、今日こそはせめて夢で逢えることを願い、眠りにつこうとした、その時。
「早乙女少尉、来客です」
「はあ?客?」
オペレーターの無機質な声に呼ばれる。こんな時間に来客があるとは全く心当たりがないのだが、オペレーターは、無感情に告げた。
「フロンティア船団所属、アンタレス中隊隊長ブレラ・スターン少佐です」
シェリルやランカに何か起きたのかと逸る気持ちを抑えながら、彼が待っているブリーフィング・ルームへと向かった。そこには夜勤の者もおらず、いつものパイロットスーツに身を包んだブレラが一人、待っていたが。
「ブレラ」
アルトが呼び掛けると、
「ごめんね、アルト君」
彼の背後から、ぴょこんと緑の小動物、もといランカが飛び出してきた。
「ランカ…」
兄妹揃って何しに来た、とアルトは眉間に皺を寄せたが、
「アルト君、明日だよね」
「は?」
フォールドを繰り返しているため、日付の感覚は殆ど無いが、
「明日、お誕生日でしょ?」
ランカに言われ、得心がいった。そう。確かに明日はフロンティア標準時間では自分の誕生日だ。正確に言えば、あと数分間でその日になる。
「…覚えててくれたのか」
「うん」
…それでわざわざ来てくれたのか。シェリルが居ないのは、恐らく彼女は仕事を優先したのだろう、と思った。銀河を巡るツアー中の彼女たちがわざわざここまで寄ってくれる時間を取るのは難しいだろう。ブレラのVF-27であればLAIの新型スーパーフォールドパックの使用に加え、多少無茶な操縦が出来る。ゼントラーディの体質を受け継ぐランカなら、EX-ギアがなくてもその操縦にある程度耐えられるが、生身のシェリルはEX-ギアを使用しても、それに堪えられないだろうから。
「ということで、お誕生日のプレゼント、持ってきたの」
そうランカが告げると、ブレラがテーブルを持ち上げ、その下からは巨大な箱が現れた。
「…でかいな?」
困惑気味に問い掛けると、
「もう、大変だったんだよ。説得しても聞いてくれないし、だから実力行使
ランカからの返答は意味不明だ。
「は?」
「…あと7分くらいか」
ブレラも訳の分からないことを呟く。
「…だから、何が」
「もう、見ててあたし達も辛かったんだよね。本当は逢いに行きたい癖に、無理しちゃってさ-。確かに仕事が大事なのは、分かるけど」
ねえ、お兄ちゃん、とランカはブレラに呼び掛け、彼も軽く頷いた。
「おい」
「良いから。開けてみてよ、アルト君」
「……」
プレゼント、というにはあまりにも巨大すぎる箱。その大きさだけなら、アルトの身体よりも大きいだろう。まさか、と思い、恐る恐る箱に掛けられていたリボンを解くと、
『コールドスリープ解除まで、後4分30秒…』
機械音がカウントダウンを始めていた。そして、白い箱に手を触れると、それが開き、そこから出てきたのは硝子張りのケースで、その中では。
「……っまさか」
『…2分10秒』
「言っておくけど」
ずい、とランカはアルトとその箱の間に立ちふさがった。
「24時間、だけだからね」
「…正確には23時間51分だな。フロンティア標準時間で、7月28日0時ジャストに、シェリルの休暇は終わる。それから4時間後、惑星エデンでランカとシェリルのライブがある。それに間に合わせるように、連れて帰ってきてくれ。尚、アンジェローニ主任からスーパーフォールドパックを借りてきているから、それを使用するように」
「っおい!」
「…アルト君」
ランカは潤んだ瞳で、アルトを見つめる。
「今までごめんね。意地悪してて。でもね、あたし、シェリルさんが大好きだから」
「……」
「シェリルさんが、幸せなら、それでいいやって。だからアルト君が、シェリルさんを幸せにしてくれるなら」
「…ランカ」
「あたしも嬉しいもん。だから、よろしくね、アルト君」
「ああ…」
「じゃあ、あたし達は先に行ってるから!」
そう言って、ランカは駆けだしていく。
「早乙女アルト」
ブレラも告げる。
「ランカの言うとおり、本当はシェリルはこの日のことを気に掛けていた。だが、仕事がある、といって諦めていた。ランカがどうしても、というので彼女を無理矢理コールドスリープ状態にして連れてきたんだ。そうでないと、生身ではVF-27の操縦時にかかるGに耐えられないからな」
「無茶するな、おまえ達」
「…だから、シェリルが目覚めた時、怒り狂っていたらすまない。お前がなんとかしろ。エルモ達にはこちらでなんとかする」
「おい」
本気なのか冗談なのか、珍しいブレラの物言いにアルトも驚いたが、立ち去るブレラを見送る時には、アルトの胸には温かいものが溢れていた。
『10…9…8…』
カウントダウンを告げる機械音声、それすら心地好い。ケース内にはまるで、人形のように眠るシェリルの姿があるが、そこには彼女のPULSEやその体温等が、一斉に表示され、彼女の覚醒が近いことを示している。
『0』
その声と同時に、シュン、と音を発ててケースが開く。
「シェリル」
アルトの呼び掛けに応えるかのように、シェリルの瞼が震え、ゆっくりと開かれた。
「……アルト」
ふわり、と微笑み、
「これは、夢ね…」
呆然と呟く。
「夢じゃないさ」
アルトはそう告げると同時に、まだ表面が冷えている彼女の躰を抱きしめた。
「アルト…逢いたかったわ」
「俺もだ」
彼女の涙が、アルトの肩口を濡らす。それは温かい、慈雨のように感じられた。
「シェリル」
「アルト」
同時に互いの名を呼んで、唇を重ねた。





『……そう。それなら仕方ないわね』
「ああ。すまんな、シェリル」
『クランが謝る必要ないわよ。アルトだって疲れているんでしょう?』
「…まあ、そうだろうが。にしても、だらしない奴」
モニターの向こうで頬を膨らませるクランに、シェリルは微笑んだ。
「ミシェルもミシェルだ。銃でも突きつけて起こしてやれば良いんだ」
『乱暴ねぇ』
「せっかく自分の誕生日に連絡をくれた恋人を待たせ、挙げ句に惰眠を貪るとは。男として失格だ」
『いいわよ。こうしてクランとも久しぶりにお話しできたんだし』
「そうか?」
『ええ。あ、ミシェルから聞いたけど、来週まとまったオフが取れるんですって?もし良かったら、クランとミシェルだけでも招待するから、エデンに来れない?』
「いいのか!?」
『ええ。チケット、送るわね』
そうクランに告げた時、
『シェリルさん、衣装合わせますよー』
『あ、今行くわナナセ。じゃあね、クラン。また』
ナナセの声に、シェリルは慌てて通信を切った。見えていないだろうが、暗くなったモニターに向かってクランも手を振る。

その時、
「あれ?もう通信終わり?」
ミシェルが来た。
「ああ。…アルトは?」
「全く起きる気配無し。枕抱きしめてなんかにやにやしてたぜ。大方良い夢でも視ているんじゃないか」
「…馬鹿な奴」
呆れかえってクランは溜息を吐いたが、
「あ、そうだ。来週私たちはエデンに行くぞ」
「え?エデンに?」
今居る船団は来週、エデンに接近する。二人まとめてオフが取れる予定なので、観光するには良いのだが。
「シェリルがライブに招待してくれるそうだ。と言うわけで、私たちはエデンに行くぞ」
「へえ。シェリル達の日程、ずれたのか。なら行こうか、クラン」
「ああ。楽しみだな。だが、アルトには内緒だぞ」
「分かってるって。恨まれるのはうんざりだからな」
クランとミシェルは顔を見合わせて笑った。

一方その頃。
「シェリル…」
んー、と枕に執拗なキスを繰り返すアルトは、未だ幸せな夢の中だった。




…はい、夢オチでした。ごめんねアルト君v(うちの黒ランカちゃん口調)


テーマ : マクロスF
ジャンル : アニメ・コミック

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こちらはマクロスフロンティア感想・および原作とは全く関係のない妄想小話の吐き出し部屋です。
最初に来られた方は『はじめに』を一読下さい。
銀河の妖精至上主義
一応映画が公開されるまでの期間限定ですが、もしかしたら延長もあるかもしれません(笑)
→とりあえず完結編公開まで。

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