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Flowers for Algernon

…こういう内容ではないんですが。

どうしてこの方向に妄想が行ってしまったのか自分でも不明です(笑)

グレイス→シェリル。
ギャラクシー・メモリーのネタもあります。

構想30分。
いつにも増してオチ無しやまなし意味なしです。それでも宜しければ続きからどうぞ~。

…明日からお仕事頑張ろう。



Flowers for Algernon


「―記憶がなくなっても、その感情が残るなら、幸せなのかしら」
ふと洩れたその呟きに、思わず訊き返していた。
「どういうこと、シェリル?」
「あ、ごめんなさい、独り言なんだけど」
シェリルは本を閉じ、此方に向き直った。
「ねえ、グレイスはどう思う?」
シェリルのデビュー以来、こうして二人で会話を持つ時間は久しぶりだ。正確に言えばそれは7週間と4日ぶりで、シェリルが寂しがっていたから時間を少し作ったのだったが、今日彼女は書籍―それも古い紙媒体の物を読むのに熱中していたので、殆ど会話はなかった。
今、彼女は膝を抱え、こちらを見つめていた。
「なあに」
「…もし、もしもよ。例えば、大好きな人の記憶をなくしたとしても、その人が好きな気持ちが残るのと。その人のことは覚えていても、大好きだった気持ちがなくなってしまうのと。どちらがより不幸だと思う?」
「ありえないわ。そんなこと、おこりっこないでしょう」
「だから、もしもよ」
シェリルは頬を膨らます。
「まったく」
「あ」
シェリルが持っていたその本を取り上げると、「アルジャーノンに花束を」―”Flowers for Algernon”。
作者はDaniel Keyes、西暦1959年に出版された、SFの古典だが何故かそれをシェリルは原著でなく、日本語に訳された物を読んでいた。
「これって、地球の古典でしょう?米国で出版されているのに、何故わざわざ日本語で?」
「日本語の勉強にもなるし、いろいろ出版されているけど、表紙が一番綺麗だからってペリスが貸してくれたの」
「…そう」
「グレイスは、読んだことある?」
そう訊かれて、一瞬答えに詰まった。私は『読書』をした記憶はない。いや、正確にはインプラントする前は何冊か小説も読んだし、こういった手合いの物も読んでいたはずだが、それらは全て知識として内容は脳内にインプットされていても、それはあくまでデータだ。
「内容は知っているわ。知的障害のチャーリー青年がある脳手術を受けて天才になる。アルジャーノンは彼より先にその手術を受けていたネズミだけど、ある日を境に急速に知能は後退し、やがて死ぬ。彼もその運命を辿るのよね」
「…多分、それで合ってるわ」
「でも、こんなのは昔の作り話よ。ギャラクシーではもう知能障害の人間は生まれないし、仮に生まれたとしても、簡単な手術で治せるわ」
「…そう、ね」
シェリルは興醒めしたようだが、
「でも。チャーリーは、アリスのことも、アルジャーノンのことも愛してた。そして、その記憶はなくなっても、想いだけは残るのよ」
「そうだったかもしれないわね」
相槌を打つと、
「だから」
シェリルは再びその双眸に、輝きを宿らせて告げた。
「私も、もし…記憶をなくしたとしても。知能が衰えたとしても。感情だけは喪いたくない」
「シェリル」
「私は歌が好き。そして…、グレイスも。もし歌えなくなったとしても、グレイスのことも忘れちゃったとしても、この気持ちだけは、消したくないわ」
「…シェリル」
呆然とする私に、シェリルは微笑ってみせる。そして、「おやすみなさい」と、額にキスを残し、去っていった。





「私の、感情記録の書き換えを申請します」
ごめんなさい、シェリル。
貴方と過ごした、記憶は残っても、感情は消せねばならない。
何故なら…。

――さよなら、シェリル。私の愛しい、妖精。



テーマ : マクロスF
ジャンル : アニメ・コミック

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Author:Rook
ようこそおいでくださいました。
こちらはマクロスフロンティア感想・および原作とは全く関係のない妄想小話の吐き出し部屋です。
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一応映画が公開されるまでの期間限定ですが、もしかしたら延長もあるかもしれません(笑)
→とりあえず完結編公開まで。

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